日本人の正しいハロウィーンの楽しみ方

暮らし

近年、日本でもハロウィーンというイベントが盛り上がってきていますね。
ただ流行っているから仮装して騒ごうというのではちょっと浅いです。
外国のイベントを取り入れるのは日本人の得意とするところですが、
本来の意味・起源を理解して、それを踏まえたうえで日本流にアレンジするというのが
日本人の正しいハロウィーンの楽しみ方だと思います。

<ハロウィーンとは>
ハロウィーンとは毎年10月31日に主に英語圏の国々で行われるお祭りで、子供たちが仮装して家々を訪ねて「トリック・オア・トリート」(お菓子をくれないといたずらしちゃうぞ)と叫ぶ。 大人たちは「いたずらされたらたまらないから、しかたないからお菓子をあげるわ」という風を装ってお菓子を配るというイベントです。

<ハロウィーンの起源>
それではハロウィーンの起源はというと、なんと古代ケルト人の収穫祭で、
「キリスト教とは何も関係がない」ということです。
これにはちょっとびっくりです。
アメリカ経由で入ってきたイベントだからクリスマスのようにキリスト教関連の行事だと思い込んでいる日本人は多いのではないでしょうか。 私もそうでした。

でもケルト人と聞いても世界史に詳しくない人にはピンとこないかもしれません。
ケルト人は紀元前500年ぐらいからヨーロッパに広がった民族で古代ローマ人からは
ガリア人とも呼ばれたようです。 あのユリウス・カエサルの「ガリア戦記」に書かれているように紀元前1世紀にローマに滅ぼされたとされています。
現代でケルト人とはケルト語系の言語を話すスコットランド、ウェールズ、アイルランドあたりの人々です。
ちなみにサッカー元日本代表の中村俊輔が一時期在籍したスコットランドのセルティックというチームがありますが、Celticというのはケルト系という意味なのです。
それだけでもケルト人の民族意識が生きているんだなあと思ってしまいます。
またケルト音楽といえば男性がスカート(キルト)をまとってバグパイプを演奏するのが有名ですね。

<ハロウィーンの変遷>
ハロウィーンはそのケルト系の国々で古代から脈々と行われてきました。
それが普及したのはアメリカからです。 アイルランドやスコットランドからの移民が増えた19世紀にハロウィーンというものがアメリカに持ち込まれたようです。
当初は移民の共同体内でのみ行われていたようですが、徐々にアメリカの主流社会に受け入れられるようになったみたいです。
徐々にアメリカ社会に浸透していったハロウィーンは「トリック・オア・トリート!」という合言葉が映画会社、テレビ局などの仕掛けで普及したと言われています。
その合言葉と共に仮装した子供たちが家々を訪ね、お菓子をもらうという行事の形が1980年代には定着したようです。

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<海外におけるハロウィーンの現状>
ハロウィーンがもっとも強く根付いているのはケルト人の国であるアイルランドです。
「ハロウィーン休み」といって学校が休みになるほどです。
現代のハロウィーンはアメリカから旧大英帝国系の国であるイギリス、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドで定着しています。
一方、イギリス以外のヨーロッパ諸国や南米の国々にはまったく浸透していないというより無視されているようです。

<仮装のトレンド>
もともとは「怖い」と思われているもの、魔女、悪魔、コウモリ、幽霊、黒猫、狼男、フランケンシュタイン、ドラキュラなどが定番の仮装でした。
しかし近年はディズニーのキャラクターであるお姫様や海賊など、他にはアメリカンンコミックのヒーローであるバットマン、スパイダーマンなども人気の仮装のようです。
本来は子供が仮装する民間行事ですが、若者たちによるコスプレイベントの側面も
持っています。

<日本人の正しいハロウィーンの楽しみ方>
日本では本来の「子供がお菓子をもらって歩く」ということはほとんどできません。
訪ねられるほうの家がお菓子を用意して待つなんていうことは今の日本では現実的に無理でしょう。 現状では近所のおじいさん、おばあさんの家に行っても「そんな恰好してどうしたの?」と言われるのがオチですし、ハロウィーンのことを説明するのも骨が折れます。 第一、一般人はハロウィーンの日付も知らないので、認知度はまだまだでしょう。
アメリカ並みまでハロウィーンが浸透するには大手の広告代理店が本気で普及させる覚悟がないとできないでしょうね。 個人的には「トリック・オア・トリート!」のうまい日本語訳を作らない限り、日本ではこれ以上広がらないと思います。

そうなると日本人としての楽しみ方は2通りに分かれます。
家族で楽しむか、仲間と楽しむか、です。

・家族で楽しむ

小さいお子さんがいる場合などは、まず10月初めぐらいから家の中や玄関などに例のカボチャをくりぬいたもの(ジャック・オー・ランタン)を模したディスプレイを飾って、ハロウィーン気分を盛り上げましょう。 電飾なども良いですね。
最近ではパーティーグッズとして東急ハンズやドン・キホーテ、100円ショップでも関連商品が売っていますので、それらを利用すると便利です。
仮装用の衣装はお母さんの手作りでも良いでしょうし、通販でもたくさん売っています。
ドン・キホーテやトイザらスで現物を見てから買うのもアリですね。
学芸会などでお姫様の恰好をしたりするのは女の子なら嬉しいものですが、ハロウィーンも同じですよね。 お子さんにとっては楽しい思い出になることは確実です。
もっともお手軽なのは写真スタジオを利用することです。 衣装を買う必要もありませんし、毎年違う衣装を着られます。

・仲間と楽しむ
あなたがティーン以上の若者なら友達と一緒にハロウィーンイベントに行くのが良いでしょう。 ディズニーリゾートやサンリオピューロランドなどでもイベントをやっていますし、各地でイベントやパレードが開催されます。 あなたの近くでもやっているところがあるはずです。
そもそもこういうイベントは「どこのイベントに行こうか」とか「今年はなんのコスプレにしようかな」などと友達と計画を練ったり、一緒に準備したりするのが楽しいのです。
準備をしながら当日に向けて徐々に気分を盛り上げていってください。


<まとめ>

起源はケルト人の宗教的行事である収穫祭だとしても、アメリカで完全なる民間行事になり宗教色は無くなっています。 ですから、そういう意味での「しばり」や「ルール」などはありません。 日本では社会のルールから逸脱しなければ自由にハロウィーンを楽しんでも大丈夫です。
現在の日本ではハロウィーンはほぼコスプレイベントとして認識されていますので、思う存分コスプレを楽しみましょう。
ただし、13日の金曜日のジェイソンに扮しておもちゃのチェーンソーを持ち歩いたり、軍人のコスプレをしてモデルガンを持っていたりするのは周囲のあらぬ誤解を招きますので絶対にやめましょう。

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